宇宙生命論 (Life in Space)

開講所属

大阪大学大学院理学研究科博士前期課程

担当教員

住貴宏,木村淳ほか,宇宙地球科学専攻教員が分担で担当.
木村担当分の講義資料は,CLEからダウンロードできます.

授業の目的と概要

 太陽系外生命の研究がようやく本格的に発展しつつある。すでに太陽系外の惑星は3000個以上発見されており、地球のような岩石質のものも最近発見された。これら惑星大気の組成の情報も知られつつあり、生命現象の証拠を探るという新しい段階に入りつつある。惑星系形成論からの統一的理解も進展がみられる。
 一方、太陽系内でも地球以外の天体に生命現象を探査する研究が急速に進展しつつある。火星隕石中のバクテリア候補、エウロパにおける水の存在など、今後の探査における重要な対象である。また、彗星ダスト中のグリシンの発見は、地球における生命発生・進化過程との関連が期待される。
 本講義においては、太陽系の起源、地球における生命発生・進化史、太陽系天体・彗星などの生命現象探査、太陽系外惑星・生命探査について俯瞰しながら、それぞれの分野における最先端の研究成果と、それらを連携・総合させる研究について講義を行う。

学習目標

 最新の観測/分析/モデル計算に基づく「現代の宇宙像/太陽系像」を理解し、個々人がしっかりとした「宇宙生命」観を持つことを目標とする。

成績評価

 私の担当回については,レポートと参加態度を総合して評価します.講義終了後に講義資料がCLEへアップロードされるので,それさえ見れば講義に出ずとも講義内容を十分に習得したレポートが書けると思っている人は,それでも構いません.教員は講義資料をベースとした説明によって講義をするので,それを聞くことなしに作られたレポートは統計的事実として平均点が低い傾向を明確に示します.それでもレポート提出のみで勝負する人にはぜひともこの経験則を打ち破っていただき,私の担当回で目標とする理解度を十分に反映した内容を期待しています.